サブ4って何?上位20%のみが達成するランナーとしての勲章

サブ4って何?上位20%のみが達成するランナーとしての勲章

サブ4って何?上位20%のみが達成するランナーとしての勲章

2018.02.23(最終更新:2023.08.22)

健康のため、ダイエットのためなど、走り始めた目的は人それぞれですが、ランナーあるあるの一つとして耳にする言葉に「サブ4(フォー)」があります。「サブ4」とは一体何か? どうやったら可能なのか? 一つひとつ解説します。

目次

  1. 「サブ4」とは
  2. 「サブ4」は参加ランナーの上位20%
  3. ハーフマラソンとフルマラソンの違いと「持久係数」
  4. 「サブ4」を走るペース走という考え方と注意点
  5. どんな練習をするといいのか?
  6. 「サブ4」は誰でもできるの?体型は?年齢は?
  7. 「サブ4」におすすめのBROOKSのシューズは?
  8. まとめ

 

「サブ4」とは

42.195kmのフルマラソンを4時間以内で走りきること。「サブ」とは「下」を意味する英語の「Sub」が語源で、○時間以内の「以内」を指します。 マラソンを始めた人の最初の壁、あるいは最初の目標とされるのが「サブ4」です。もし一定のペースで走りきれるとしたら、5分41秒/kmのペースで走ると3時間59分59秒でフィニッシュできます。
ちなみに、3時間30分以内のことを「サブ3.5」、3時間以内のことを「サブ3(スリー)」と呼びます。昨年から話題の人類未踏の2時間切りプロジェクトは「サブ2(ツー)」となります。

「サブ3.5」: 3時間29分59秒は、4分58秒/kmがペース

「サブ3」: 2時間59分59秒は、4分15秒/kmがペース

「サブ2」: 1時間59分59秒は、2分50秒/kmがペース

ランナーは、この一定のペースを「キロ何分」という呼び方をし、決めたペースを持続させることが、目標タイムをクリアする目安にします。

「サブ4」は参加ランナーの上位20%

初心者ランナーも、ランナーではない人も、この「サブ4」がどれだけの価値があるのか分かりにくいと言われます。そこで、他のスポーツなどで例えてみます。

参加者の6割が初フルマラソンと言われる東京マラソンの2010〜2012年の3年分の累計完走者9万7275人のうち、サブ4を達成できたのは2万1284人で、計算すると20.9%となります。この全体の”約20%”を「サブ4」の価値数値とした場合、他の要素ではこうなります。

【ゴルフ】スコア83  

【ボウリング】アベレージ200 ※全日本ボウリング選手権大会のうち上位25%のスコア

【TOEICテスト】745点 ※730点以上は日本の商社の海外赴任に必要とされるレベルだとか

【キータイピング】10分間に1,670文字

ここ10年余りのランニング人口の増加により、日常的に走っている人が多く見られるようになりました。フルマラソンの完走が以前ほど珍しいものではなくなっていますが、世間一般では、「なぜ、走るの?」という声がよく見受けられるのも事実です。

その中でも「サブ4」は、“一人前のランナーとしての勲章”と捉えられる見方があります。上位20%という価値は大きな達成感を得られる数字でもあり、多くのランナーが目指す最初の目標とされています。

ちなみに、「サブ3.5」の割合は、上位12%、「サブ3」は上位3%と言われます。

これは男女差もあり、あくまでも目安です。

 

ハーフマラソンとフルマラソンの違いと「持久係数」

フルマラソンの半分の距離ハーフマラソンから42.195kmを考える考え方があります。単純に半分の距離21.0975kmですので、「フルマラソンのタイムは、ハーフマラソンを倍にすればいい!」と考えがちですが、別物のレースであると考えるのが一般的です。それは、なぜなのか?

一般的な走り方として、フルマラソンは前半よりも後半のほうがペースが落ちる、俗に言う”失速する”とされるためです。「30kmの壁」とか「35kmの壁」と呼ばれるものですね。ここが「ハーフのタイム×2=フルのタイム」と単純計算できない所以です。
では、どういう目安で「サブ4」を実現するタイムを考えたら良いのでしょうか。ランニング雑誌「ランナーズ」によりますと、「持久係数」というものがあり、10kmやハーフの持ちタイムにその「持久係数」をかけるとフルマラソンの予測タイムが出るそうです。

 

 

「サブ4」を走るペース走という考え方と注意点

マラソンなど長距離走の理想とする走り方は、スタートからゴールまで同じペースで走り切る「ペース走」と言われます。ランナーはそれを「キロ何分」という呼び方をし、決めたペースを持続させる走力を身につけることが肝心です。

サブ4する要件を上の持久係数から計算すると、 10kmを50分、ハーフを1時間49分で走ることが一つの目安になりそうですが、まだ走り始めたばかりの人であれば、段階を追って目標をクリアしていくことをオススメします。

例えば、10kmを1時間切る(キロ6分ペース)、ハーフを2時間切る(キロ5分41秒ペース)となります。

ここで、注意点があります。まず、スタート地点です。多くの大会では、トップランナーを先頭に想定タイムの早い順に並びます。後方に位置すると、スタート時の渋滞もあってすぐに目標ペースで走られないことがよくあります。焦ってしまい序盤で体力を使ってしまうなども考えられます。

また、大会では5kmごとに給水所が設けられており、水分や補給食を摂取します。その給水所では、テレビなどでトップランナーがペースを落とすことなく颯爽とドリンクホルダーを受け取るシーンをよく見ますが、「サブ4」を目指すペースのランナーの場合、レース後半では立ち止まって補給することもしばしば見られます。また、ほとんどのランナーが立ち寄ることもあり、給水所が混雑することもよくあります。そのため、給水所でのタイムロスも計算しておくことも重要です。

もう一つ注意しておく必要があるのが、起伏と気候です。全ての大会が高速レースと呼ばれるフラットなコース設定とは限りません。上り坂もあれば、アップダウンを繰り返すコースもあります。河川敷を往復する大会では、前半か後半かどちらかが向かい風になることもよくあります。暑さ、寒さ、湿度、風など、屋外スポーツならでは気候条件もペースを乱す要因になります。

 
 

どんな練習をするといいのか?

いくつかの要素に分けて見てみましょう。

・タイムの目安を決める
上記にあるように、10kmとハーフのタイムを目標にペースを意識すると良いでしょう。まずは、10kmだと1時間(キロ6分ペース)を目標に。ハーフだと2時間切り(キロ5分41秒ペース)を目標に。大切なことは、同じペースを保ち続けることです。ランニングウォッチなどで1kmごとのタイムを確認しながら走ったり、同じレベルのラン仲間を見つけて練習するのも良いトレーニングになります。

・練習量の目安

「サブ4したければ、月間200kmをキープせよ!」と言う言葉をよく耳にします。これは、1ヶ月を5週とした場合、1週間で40kmを走る計算になります。「平日に10km×2回+週末に20km×1回」と計算上は成り立ちますが、決して低いハードルではありません。小さく始めて段階的に距離や回数を増やしていくのが良いでしょう。そして、大切なのは、走ることを習慣化させることです。ただし、オーバーワークは怪我の要因になりますので、走り過ぎには注意を!

・環境変化への備え

マラソンが屋外スポーツである以上、大会当日の環境変化への対応力も重要な要素です。近所の大会でない限り、普段の生活圏ではない土地で行われる場合、晴れか雨かなどの気候の違い、暑さや寒さといった気温の変化、湿度の違い、風の有無など、環境変化は必ずあります。日常のトレーニングでも様々な環境で走るシミュレーションをすると良いでしょう。

・生活習慣を見直す

実業団選手などと違って、家庭や仕事など日常生活に大半を費やす生活を送る市民ランナーにとって、まとまった距離を走る時間はなかなか確保できません。「サブ4」以上をする人は、自分マネージメントが必須要件と言う人もいます。朝ラン派の人であれば「早起きできればサブ4は出来る」と言う格言もあります。生活習慣や食生活、家庭や仕事の効率化など、ライフスタイル全般の見直しがサブ4への道と言えるかもしれません

・ペースランナーを活用する

大会当日のコツとして、ペースランナーを活用する方法があります。4時間、5時間、6時間のように設定タイムを掲げ、参加ランナーがその記録をクリアしてフィニッシュできるように導く役割として、大会側が公式に用意する「ペースランナー」という人がいます。遠目からも認識できるように風船を掲げていたりすることもあり、多くのランナーが集団となって走っている光景をよく見かけます。

 

「サブ4」は誰でもできるの? 体型は? 年齢は?

マラソンに運動センスは必要か? という問いもよく見かけるものです。成人になると筋力も体力も衰えていくもので、「サブ4」にも素質が必要なのか、と考える人も少なくありません。「サブ4」達成者が最も多いのは40代と言われ、「サブ4」は50代、60代でも十分達成可能です。

体重は少ない方が有利なのは確かです。体重60kgの人と70kgの人では、60kgの人が両手に1つずつ5kgの重さを持って走ることと同じです。ですが、マラソンは脂肪燃焼効率が高い有酸素運動ですので、少ない距離でも継続させることで、徐々に体重を減らせる効果があります。

長距離走にとって大事なのは、一定のペースを維持する力です。ゼェゼェハァハァさせない有酸素運動でもあるので、短距離走のように爆発的な瞬発力は必要ありません。普段の積み重ねが土台となり、適切な運動量と知識を身につければ、決して、高いハードルではありません。もちろん女性でも十分可能です。

 

 

「サブ4」におすすめのBROOKSシューズ

HyperionMax

レース向けモデルのハイペリオンマックスは軽量でサブ4達成におすすめ

反発性のある素材を使っているので目標達成に向けアシストしてくれる心強いシューズです。

Ghost15

BROOKSを代表するモデル。足へのダメージを軽減してくれる一足。

練習からレースまでGHOSTがあれば安心。

 

 

まとめ

42.195kmのフルマラソンを4時間以内で走りきる「サブ4」は、上位20%程度が達成する”一人前のランナーとしての勲章”と呼ばれ、マラソンを始めた人の最初の目標とされます。長距離走に必要なペース走という考え方をもとに、短い距離から走り始め、段階的に増やしていくことで、走ることを習慣化させることが大切です。


「サブ4」を達成した時、ただ、タイムを刻んだだけではない特別な達成感と満足感を得られ、それはきっと大きな自信になることでしょう。走り始める前とサブ4達成時とでは、生活のリズムも大きく変わっているはずです。ランニングをするなら挑戦したい目標タイム「サブ4」を目指してみませんか?